_ 日常会話

そういえば, こないだどさくさに紛れて英語の試験を受けてきた. リスニングの, 日常会話の受け答えの処がまともにできなかった. うちにかえって母親にその話をしたら, 一言…「あんた日本語でもいっしょやなー」, 絶句. そういえばそうだ. 無茶苦茶なことば遊びか, やけに丁寧な話し方しかできないみたい. あほぷ

_ ああ, いろいろたまってる. 整理を兼ねて, 日記すべし...

_ ジャズ研+人文字

先日はおつかれさまでした. 急遽軽トラ出してくれた丼, ありがとう. かけつけて演奏してくれたジャズ研のみなさん, ありがとう. ちかくまで来たけど応援に来てくれなかった散歩部のみなさん, ありがとう. 人文字は予定を大幅に越える 2500人. 勝手に思い付きで応援したくなっただけだけど, たくさん集まってよかった. わし強い日差しと人混みと砂埃で倒れそうやったから, 荷物番してただけやけど. なかなかかわいい文字になりました. ジャズもけっこう大人気. 人文字サイトにもにもいろいろ写真があります.

ここの掲示板にひとり妄想家がいらっしゃるので, 暇な方「アメリカが本当に望んでいること」でも読めと, 注意してあげてください.「この本はアメリカ政府公認文書に基づいて書かれている。この事実は、重要なことである。アメリカが行った悪行がアメリカの情報公開により証明されている」ときっちり指摘するこの評もなかなか. (いまみたら, あーもう. あほがますますあほに)

妄想家といえば. そーか左翼のつもりだったのか

_ Zmag.org署名

紹介遅れましたが, ZNet本家に We Work for Peace & Justice という 署名コーナー ができました. わしも働く! という方, 是非. 日本語版も Comming soon と書いていたので連絡して, 現在お手伝い中.

_ 宮崎の brian

おたよりくれた宮崎在住ブライアン. 微妙に日本語がかわいい.

_ シヴァ

水フォーラムに来てたバンダナ・シバ, このひとの合言葉はいつも家父長制. 今回はドメスティック・バイオレンスと同型の構造を見出す. 具体的データの膨大さをよけてもなお独特なおもしろさがあるのが不思議な魅力. 印度人といえば, ガンジーが暴力に反対する理由がとても明晰. "I object to violence because when it appears to do good, the good is only temporary; the evil it does is permanent."

_ いろいろな情報

圧倒的にブナ林さんが膨大です. 油断すると見逃しそう. IDCJ／エネルギー・環境室 [最近の中東情勢から]. ひとつ戦略分析, こちらとの相違. ん, また孫子の兵法とか. 極意はそもそも戦わずして勝つはずではないか. あほらしい.「米英軍がそのことに失敗すれば、この戦争に勝ち目はありません」て,「この戦争は長期化しません。戦争の犠牲者は極めて少なくてすみます」という予測と随分な変化. 理由はアメリカの誤算という. 昨年末にイスラムよりAKP政権ができたのも, そもそも多少なりとも本来の意味で民主化の気配だったのでは. これまでアメリカの基地として機能してきただけのトルコとは, 変化しつつある. にもかかわらず, 今回も金で買えるつもりだったらしい. 浅薄. 諜報機関云々も, どうやら本格的に節穴. トルコの「民主化」の行方とクルド人の弾圧には注目つづけたい. 今回のイラク次第で状況は, ますます酷くなるかも.

さらにIDCJ[最近の中東情勢]から, ジェニンに習うと. テレビカメラの山程あるバグダッドでどうなるかはともかく, こちらの指摘にもあるとおり「テレビや新聞では見えない戦争だが、バグダッド南部では熾烈で激しい戦争が行なわれている」のでしょう. 最悪の事態を想定して具体的な対応策の検討に入っていたのは事実のようというが, ブルドーザーで根こそぎ押しつぶしたジェニンが再現されるとしたら, それこそ最悪. ↓

http://www.ummah.com/inewsletter/massacres/palestine/jenin.htm

http://ns.zeroth.co.jp:8080/ftp/mirror/www.ummah.com/inewsletter/massacres/palestine/jenin.htm

_ Body Count

民間人死者数を数えるのが流行のようですが, 個人的には疑問. 民間人でなければ, どんな大量虐殺でも許されてしまいかねない. 虐殺のあと, あれは民間人でなかったという正当化の余地を与えかねない. 年収186万円のニュースも紹介したように, 実際, 最前線で殺しあう兵卒たちこそ最弱者なのではないか. グリーンカードのための志願兵. そんなに自分を安売りしてはいけない, と思うけれど, そうせざるを得ない経済状況だとしたら... もっと酷い. ちなみに, 日本の年間交通事故死者数 8,000人台, 日本の自殺者数ここ 2年で 6万人以上, ベトナム戦争期間中の米兵戦死者数総計 6万人弱. 日本の経済状況(だけが自殺の要因とはいわないまでも)も酷い.

_ 権威主義者の定義

常々思う. 権威主義者というのは, 権威をふりかざす者よりも, 権威にこびへつらう者だ. なぜなら, こびへつらう者は既に, 権威なるものの空虚な価値を盲信しているのだから. そして自ら支配されることを切望する. そのような者がいるから, 権威が権威面してのさばるのだ. もとをたどれば, 権威というのは, こびへつらうものが生み出す虚飾にすぎない. そしてここにもひとり, ヤクザの子分登場. それでいて自らを現実的, 理性的かつ俯瞰的と称する厚顔. かれらの言い分はひとつ, 長い舌に巻かれろ.

嘆かわしい, と呟く自分はプライドが高すぎるらしい.

_ ついでに, 臨時掲示板に捕捉.「現在の日本には選択肢がない」というのは, まったく根拠レスな, ただの現状容認でしかない, 思考停止に過ぎない. 既に指摘したとおり, 安保条約すら理由にならない. なんとなく「あめりかとなかよくせなあかん」という思い込みでしかなかろう. 力に絶大な威力を期待する方が「誇大妄想」である. 名も無き人々の知恵と努力を「侮っている」のがヤクザの子分である.「常に飽き易く、忘れっぽく、衝動的で、そして愚か」なのは「大衆」でもなんでもなく, こびへつらう者だけだ. やるきなくしたので, もうしばらく放置ぷれい.

_ ハラブジャ

イラク攻撃前に書いた正当化のレトリックへの通りすがりさんのツッコミ,「化学兵器を使用したのは本当はイラン側だったそうですよ」ということですが, これは最近合衆国大統領まで言及したことで有名なハラブジャ血の金曜日(1988年3月)の件ですね.

クルドの人々は広島とかけて, この虐殺をハラブジマと呼ぶそうです. 日本語では中川喜与志さんの労作「クルド人とクルディスタン」に詳しいとか(リンク先の書評,「中東にこれほど深刻な民族問題があったことすら知らなかった」というけれどまさかパレスチナを…). コソボもやったクリントン政権がイラクでキツネをやっていたころに, 中川さんが書いたフセインはなぜ「ハラブジャ事件」で糾弾されないのかも気になります. クリントンのあれは, 父ブッシュが湾岸で消し忘れた証拠隠滅作戦だったのでしょうか. 南部北部の「飛行禁止区域」への空爆でかなりいろいろ潰した. 民主党だろうが共和党だろうが, かわらん.

で, 問題のハラブジャ事件のことですが, テレビでもイラク側がやったのはイランだと言ったとか, イラク軍が一〇万人のクルド人を毒ガスで虐殺したといったシュルツ国務長官の報告が嘘で, イラン側だったという記事[アメリカの危険な冒険]が話題になっているようです. この文書自体はアメリカの冒険主義の危険性を指摘するもののようですが. なぜか嘘だったという根拠もアメリカ製だそうです. 1990年にペンタゴンが発表した "Iraq Power and U.S. Security in the Middle East" だと. そして, [アメリカの危険な冒険]著者たちはこれを事実と了承した書き方をしています. どっちも化学兵器を使っていたという話をみかけますが, ハラブジャではどうだったのでしょう? このままではほんとにどっちがほんと?という感じ.

というわけでいろいろ. クルド人問題研究の年表では「イラク軍がハラブジャを毒ガスで空爆」, PWJ質問と回答(クルド編) Q7でも「フセイン政権は１９８８年に、北部のクルド人に対して化学兵器を使用したといわれています」と, ただし15年たった今も現地での調査は認められないとのこと. 超超ダイジェスト版クルド問題でも同様ですね.

大統領以外の合衆国の見解はどうなんでしょう, 在日体死館のプロパガンダ文書[欺瞞の構造]のなかから「苦難の利用」によると「広く知られているように、北部の町ハラブジャでは、少数民族のクルド人に対し化学兵器を使用した」と. 1990年のペンタゴン文書はどこへいったんでしょうね. しかしこの[欺瞞の構造]おもしろい. イラクよりも, むしろ合衆国の手口をいろいろ教えてくれそう :p

トルコにもよく行ってクルド人を訪ねるというチョムスキーの見方も, イラクが主語. ただしこの時, 合衆国とイギリスは「サダム・フセインを強力に支持し続け、実際、支援を強めた」とおまけつき. 辺見対談では, さらに「目下、国務省とＣＩＡは1990年代に国外へ逃れたイラクの将軍たちと接触を図っています。大半は犯罪者たちだ。現にそのうちのひとりはハラブジャ虐殺（88年、イラクのサダム政権が国内クルド人に対して化学兵器を使用、約5000人を虐殺したとされる事件）の責任者のひとりです」と. チョムスキーの場合, 証拠がなければこんなことは言わない. トルコ国内のクルド人弾圧も酷いそうですが, 昨年イスラム系政党が躍進する少し前にクルド語の教育と放送が解禁されたそうです. これも多少なりとも民主化しつつある兆? だといいけど.

クルド人自身の言い分はどうでしょう. 中川さんの引用では「化学兵器を使ったのはイラクのサッダム・フセイン政権だ。化学兵器使用の標的とされたのはイラク領内に住むクルド人たち、イラン国境に近いハラブジャという町の住民たちだ」. 言及した合衆国大統領演説多分にリンクしたりして政治的な色が濃そうですが, Kurdistan Regional Governmentでも "On March 16th 1988, Iraqi jets bombed the town of Halabja with chemical weapons." となっています. Kurdistan Observerによる15周年記事でも, "Eight Iraqi aircraft began dropping chemical bombs over the city, Kurdish officials said later." と Kurdish officials の発言を引用しています. 攻撃された側にしたら, 明らかなことなのかな. あれ, でもこの記事は American Forces Press Service 提供?

_ イラク側の「やったのはイランだ」発言はともかく, 問題は90年のペンタゴン文書のようですが, このことはインディメディア[ドイツ]でも話題[legend?]になっています. [危険な冒険]によると, 結論は, 「クルド人は青酸ガスで殺された。当時イラクが使用したのは糜爛（びらん）性ガスで、イラクに青酸ガスを製造する能力はなかった」というもの. しかし, どうも御用学者くさい. インディドイツ[legend?]スレの ach leute コメントによると, 青酸ガスを使ったという根拠らしきものが死体の唇が青くなっていたことだけだという. ach もつっこむように, これだけでは青酸ガス(代謝系の毒)と特定するには程遠い(医学的知識のある方, 補足希望). 神経ガスも, 呼吸麻痺を起こすアセチルコリンエステラーゼ阻害剤なので, やはり被害者の唇は青くなるはずだといいます. あ, これは Human Rights Watch のレポート[GENOCIDE IN IRAQ]から脚注の抜粋か. このレポートかなり詳細.

ケンブリッジのGlen Rangwalaのまとめている中東資料集もすごい. Glen 自身の書いた "Allegations about the responsibility for the Halabja massacre" によると, 問題のペンタゴン文書[Iraqi power and US security in the Middle East]は, 詳しく検証したとは言いがたいもので, 証拠なしの断定調だといいます. ハラブジャにも, ちょこっと触れているだけだとして, ペンタゴン文書 p.52 から引用しています. ここにも孫引しましょう. 即席日本語拙訳

1988年3月, ハラブジャのクルド人たちは化学兵器による爆撃をうけ, たくさんの死者が出た. クルド人犠牲者たちの写真は国際的に広く流布した. イランも化学兵器を使用したことが後に判明し, 実際にクルド人を殺したのはおそらくイラン側による爆撃と思われるのに, イラクがハラブジャを攻撃したことで責められた.

これだけ. Gleg の指摘では, この文書のタイトルに示されるとおり, これは「中東における合衆国の安全保障」のためのものであり, ハラブジャに関する記述のすぐあとで「イラン・イラク戦争の結果, ペルシャ湾岸でイラクは最強国になった」[p.53]と書いている. 著者のひとりの Douglas Johnson(専門は戦術研究, 他のふたりも専門は政治や経済で, 化学や医学の経験はない)に問い合わせたらしい. そしたら個人的な返事が来て, 青くなったクルド人犠牲者の写真だけが根拠で, これは青酸ガスが使われた証拠で, イラクはそれをもっていないと言われていたから他の誰かがやったことになる. イランにちがいない!と…(だんだん阿呆らしくなってきたぞ). あーもう, もういいですか?

_ どうやら歪曲に歪曲を重ねて神話化していたみたい. こういうのはよくあることだけど, これをまにうけた[アメリカの危険な冒険]はちょっと問題. どうせ書くならもう少し調べてください.

Gleg はさらに調査して, イラン側が青酸ガスを使った証拠もまったくないと結論しています. さらに国連の報告でも, イラン側の大規模な化学兵器使用の証拠はないのだそうです. イランも1987年に実験的に使ったのは確かなようですが. ハラブジャは不明でも, イラクが1984年に Majnun をマスタードガスを使って四万人殺したとか, そういうのは判明しているみたい. さらに, イラク軍元参謀総長を逮捕　デンマーク警察というニュースもありましたね. amnesty の解説もあります. 合衆国も接触を続けていたということですから, チョムスキーが言っていたのもこの人物のことでしょうか. 裁判で責任の所在をはっきりさせることができるのかな. 現時点では物的証拠が不十分とされ, 現場検証が許可されないままとはいえ, 合衆国支援下のイラクによる攻撃とみる方がよほど筋が通ります.

とにかく, 通りすがりさんのツッコミ,「化学兵器を使用したのは本当はイラン側だったそうですよ」というのは, まったく信憑性がありません.「本当は」というのならば, せめて根拠にした情報だけでも置いてってくださると嬉しく思います. あるいは, そういう話がありました, というくらいにしてください. 宜しくお願いします.

全か無か, ではない. たくさんの人間がハラブジャで死んだことにかわりはない. どっちがやったか分からんから無かった, という理屈もありえない. アウシュビッツのガス室や南京大虐殺でありがちな阿呆論争. そもそも殺された者にすれば, どっちゃでも一緒. バグダッドの市場に落ちたミサイルが合衆国のものか, イラクのものか, そんなことどうでもよい. それでも犠牲者が出たことにかわりはない. 愚かしい.

ところで, ペンタゴン文書の件, 中川さんの本には載っていないのでしょうか?

_ 更新せねばメモ

更新おくれぎみで申し訳ない新着文書, イラク兵役を拒否した海兵隊員(us_iraq), メデジン：占領下の生活(colombia), 戦争について(chomsky), イラク侵略は試走(chomsky). 忌まわしき暴挙 [Z原文](fisk), 恥の６日間(pilger), もう一つのアメリカ[Z未?](said), 責任者は誰だ？ [Z](said), ゆるしがたい無力[Z](said), 偽善の金字塔 [Z](said), 僕はローマ法王に感謝したい [Z](moore), バスラの真実を暴露する 大惨事の生テープ[Z](fisk)

関係ないけどメモ, 『出版の自由』ジョージ・オーウェル, じょなさんけいなー射手座[一週間限定]暴力をふるう人は、殴られるべきです, 「脅迫、約束、そして嘘」 (krugman), 三丁目通信, アフマド本感想[2003-04-01] もひとつ感想[相田寓話 (3/17)]「予言という神秘的な言葉でこの書物を捉えるのは」たしかに失礼だと, わしも思う. しかし, ほんとによい本です. キツネ目メディア戦略と世論操作「(ねおこんの)最大の誤算かつ脅威は、アルジャシーラの存在」, 恐らくでもなんでもなくぷろぱがんだには広告屋が介入しているのは有名な話ですが, 相変わらずおいちゃんまとめ上手. 突破者の名を貶める気はありませんが, 実はとっても優等生文章. ヤクザの子分も突破者にならえ. でもこのひと, なんでいつまでも居るんやろ? なんだか滑稽.

どさくさにまぎれて, イスラエル軍が難民キャンプ侵攻. 数日前早朝, 眠りに落ちる寸前に自分がパレスチナで殺される夢を見た. バラバラになる自分の身体がみえた. 起きて心配になってやふーニュースをみたら, ほんとうに死んでいた. チェチェンも. これも対テロあれも対 テロ. ほら, ラムズフェルドがわらってる. テロと殺戮の新世紀へようこそ.

_ もっと更新せねばメモ

平和を支配するのは誰か[Z], コロンビア軍はベネスエラ攻撃により何をしようとしているか[Z]

_ 対テロ云々

コロンビアも対テロ. アフガンも混乱. ペシャワール会, 現地の報道から. チェチェンは, カフカスクラブ, チェチェンウォッチ, チェチェン総合情報などを. たしかロシアがグルジアにも攻撃したというニュースを見たけど, 忘れた. 中国のも, なんか. aljazeerah.info は結局, AlJazeera とぜんぜん関係ないのでしょうか? そういえば綴りも微妙にちがう. CIA 空想のミサイル脅威. まったく関係ないけど, 縄文クッキーとダイオキシンの不思議な関係.

_ ほんとに更新せねば

壊れることを巡るメモ [original 一覧], 一日諜報提供者たち [colombia report], 真実を巡る戦争 [Z], 見すぎ, 知りすぎた [Z], 「奥の手」 [一覧] (NYT, 今回は「反戦」が売りらしい)

なぜ小学生レベルのウソをものすごい勢いで発表するのだろう? -- exhale[0304]

われわれが抑止しようとしている行動が実行されたときに、米国が敵に対して何をするかよくわからないという曖昧さがもたらす利益を考えるならば、自分たちが完全に理性的で冷めた頭でやっていると見せるのはよくない。何か「統制がきかなく」なりうるように見えれば、それは敵の政策立案者の心に恐怖と猜疑を植え付けることになるので、有利である。この恐怖が、抑止力の基本である。米国は自らの重要な利益と見なすものが攻撃されたら、非合理的になって報復に出かねないという印象を与えるべきである

-- 米国戦略司令部『冷戦後の抑止力の基本』[1995]

そして, 文字通り壊れてきたみたい. こいつら, ついに.

_ 退避勧告

準備中インディ日本「ニュースソースとしての外務省・海外安全情報」経由, イラク攻撃開始にともなう, イスラエル・ガザ地区退避勧告, "Myriad Forms Of Ethnic Cleansing" by Kristen Ess [Z] によると "There are reports that US soldiers have joined the Israelis in terrorizing the people of Jenin." どうも ジェニンに習うというより, 既にジェニンで習っているらしい. あれ, でもこちらでは「米軍が」というのはすぐに否定されたことになってる. んーわからん. ただ軍事評論家の戦況概説があたっているとしても, カメラ 無きバグダッドでジェニン(↓)の再来があってもおかしくはない.

http://ns.zeroth.co.jp:8080/ftp/mirror/www.ummah.com/inewsletter/massacres/palestine/jenin.htm

_ WSPJ日本語訳

つい先日紹介した Zmag.org の署名 WSPJ の 日本語訳と簡単な説明 nofrills さんによる翻訳がとどきました.

_ ほんまに更新せんとな

おなじく nofrills さんによる翻訳: ブレアの嘘(pilger) [Z], 真実のための戦い(pilger) [Z] 後者はつい先日益岡さん訳も出たところです. nofrills 訳註にある Blair の 'conviction カード' についていろいろ調べていたら, マーケティングで消費者心理の経過を説明するのに Attention → Interest → Desire → Conviction → Action というのがあるとか. Action の一歩手前!? criminal conviction といえば有罪判決, 処刑の一歩手前か. "Blair's conviction" でぐぐるといろいろな用例が. なかには "I don't doubt Blair's conviction. I doubt his judgement." というのもあったりして. judgement と conviction は別物なのか. あった, "Is Mr. Blair a man of conviction?". この文章の内容はともかく, サッチャーがでてくる. a politician of conviction. サッチャーは, 自身を consensus ではなく conviction の政治家と称したとか. 選挙の時の演説で,「私は '確信' の政治家です. 旧約聖書の預言者たちは '兄弟たちよ、私はコンセンサスを求める' などとは言いませんでした. 彼らはこう言ったのです: これが私の信仰であり、ビジョンである。もし、あなた方もそれを信じるのであれば私についてきなさい」と言ったのが有名だそうです. 今日の教養講座でした. このやり方が "conviction" card なんか. サッチャーの文脈では, 合意をとる努力の対義語? なんか危うい.

益岡さん訳 反戦を考える (tutu) [Z]

apo さん訳 犬が吠える 爆撃が継続中だと知っていたから Z はまだかな.

おおくらさん訳 銃、病原菌、失速? (krugman), Z とは関係ないけど. あめりか人も, そろそろ国内の問題を思い出すかな. イスラエルも, アフガンも. あれ, やっぱり「米英軍のイラク攻撃が始まって以来初てのガザ空爆」とある. これは, たしかか?

ぜんぜんかんけいないけどインターネットで学ぶ 社会科学系のための数学

_ 戦意喪失本

ニュースな本棚: 戦争はいやだにょ [緊急特集] 戦意喪失本. 「いやでーす、戦争はんたーい。」 ← このひらがなの脱力感が, わしには不可欠. あっ, やぱしひきこもりか.

_ 演劇人の会

せんそうにはんたいする演劇人の会, 台本公開に当たって, 公開された台本.

_ きなくさい

9日 イラクのシーア派組織、反体制派合同会議を欠席, そして 10日 イラクのイスラム教シーア派指導者 暗殺. ラムズフェルドを筆頭に, さっそくシリアにいちゃもんつけたりしているのも危うい. ガザでは, またイスラエルのヘリ攻撃が. パレスチナ人のこどもたちもまきぞえくらった. 4月にはいって, いつも通りになった.

クルド人が歓喜しているらしき映像が席捲, しかしトルコは クルド人キルクーク駐留を容認できないという. アメリカを含めた三巴の交渉だけでも十分きなくさい けれど, そもそもイラクに居るのはクルド人のごく一部でしかない. 基礎情報などによると, 2-3000万人のうち, イラクに居るのは 400万人程度. とくにトルコ南部に 1,500万人ほどいるクルド人たちは, ほんの少し前まで随分なかよしだった合衆国の支援をうけていたトルコ政府に, 弾圧されつづけている. 合衆国はクルド人の味方で…といった俗説がまかり通ることを懸念する. かつて湾岸戦争のときに蜂起したイラクのクルド人たちは, 結局合衆国に見捨てられたのだった.

途窮まれど未だ神に祷らず.

争いで得をするのは, いずれの当事者でもなく, いつも第三者ではないか.

kamiura.com トップページの今週の１枚は倒れるフセイン銅像. コメントから引用

今後、フセイン支配の終焉を語るとき、象徴的な映像としてこの１枚が歴史に残されるだろう。しかし彼こそはアメリカが育て、猛獣に仕立て上げた過去を忘れてはいけないと思う。再び、アメリカはイラクに新しい指導者を育てようとしている。親米的で、民主的で、米軍の軍事力に守られた強い指導者である。そのことが何を意味するのか、私達は多くの歴史から知っている。朝鮮戦争後の韓国・軍事政権、ベトナム戦争、カンボジア内戦、パナマ侵攻、南米の軍事政権。強い軍事力に守られた各国の政権は、いつも反民主的な政治で民衆を抑圧し弾圧した。そのような哀しい歴史が繰り返されないために、日本と日本人は何ができるのだろうか

そう, 合衆国が介入すると, 泥沼化してきたのが明確な事実. 民主化などを鵜呑みにする方が, どこか狂っている. 日本は, 唯一の例外といえるのかもしれない. 唯一の被曝国という例外と関係があるのか, 稀有な平和憲法と関係があるのか, わしには因果関係を説明できないけれど. もちろん, 日本がほんとうに民主主義国家かどうか, というのは多分に疑問. 民主主義の原価や日本がアルゼンチン・タンゴを踊る日をながめていると, むしろ否定される. 経済的にも破産寸前. 合衆国からみる「極東の安全保障」的観点から無用になってしまえば, もはや泥沼化の例外ですらなくなる可能性が高い. 妄想含みで, 中国や核武装の進む南アジアにまで飛び火してしまったら, 人類全体の少なくとも半分の生命を危険にさらすことになる. 政府に愛想をつかした小市民としては, いかにふるまうべきなんか.

ところで kamiura.com 氏は上のようにきちんと合衆国軍事介入の歴史をふまえることができるにもかかわらず, メディア砲撃について, どうしてアメリカ軍がそんなことを意図的にやるとは思えませんと言えるのでしょうか. 米国戦略司令部自身が, 冷戦後の抑止を検討して狂っているとみせかけるのが有利と言っているのに. これが要するに「言うことを訊かん奴は殺してしまえ」というマフィアのやり方と同じだと自覚しているのかどうか. わしには, 狂っていると見せかけるのが有利と合理的に判断しているつもりで実際に狂ってしまっているだけ, のようにみえます. これは益岡さんも既に指摘していました. アメリカの国家犯罪全書はまちがいなく必読なんですが, そういえば書店でみかけません. どっかに訊いて, お願いしてみよう.

_ プロパガンダ

さて, そろそろ攻撃直後に益岡さんが書いた「来るべき嘘とプロパガンダに備えるために」を読み返すべき時期のようです. とりあえず「みんな手を振って」の段落を. 「やっぱり隠していたか」も, そのうちやってくるでしょう. なんら驚くべきことではない. 諜報戦争の闇 [TNN]も参考になります. しかし, TNN もどうして「パウエルは、わざとアメリカに対する信頼を損ない、世界の反戦運動を煽って、ネオコン主導で進められてきた開戦準備の動きを止め、戦争回避の方向に持っていこうとしているのではないか」などとおもいつづけるのでしょう? わかりません. パウエルはもともとタカ派で, 今もタカ派だというのに. あ, これも益岡さんが折込済でした. そういえば湾岸戦争時, 運転中の原子炉を爆撃し破壊したという話があります. 放射能の悪影響は劣化ウラン段よりも直接的なのでは.

民間人着性者数だけが強調されることに, 違和感があると言い続けてきましたが, やっぱりなんかへんだ. 米軍によると, イラク軍の死者数を数えることは「時間の無駄」だそうな. パウエルもかつて「関心ない」といいましたが. 新型ウイルスに殺されるよりも, いきなり現れた戦闘機に爆撃される方がよほど恐いと思う. 理由のある自爆テロよりも, もうすぐ実用化(!)されそうなラジコン操作の無人殺戮機械に爆撃される方が恐い. こういうのは感性の問題なのだろうか.

そうそう, マイケル・ムーアの預言(?)「選挙の数日前にビンラディンが見つけられることになるだろう、彼の逮捕劇が演出されるだろう」寺島さん訳戦争前夜のマイケル・ムーアからジョージ・W・ブッシュへの手紙もどうぞ. アホは死んでもなおらない. それから adbusters, CultureJammers jp よりイラクの人々, 悪の枢軸ツアー. 後者はrooting out evil の紹介.

さらに「戦後」云々にぎわうこの時期だからこそ, もういちど. 日本占領研究者の訴え−−イラク戦争・占領は歴史を無視する計画である 既にこの警告通り, 不可能な条件が現実になっているではないか. そして軍事介入の歴史をきちんと見るならば, 泥沼化必至. ひろく正確に認識されるには数年〜十年くらいかかるかも知れない. しかし, そのときには既に手遅れ. 日本も無事かどうか. 国際情勢を別としても, 経済的にはきわめて深刻.

_ やらせ?

先日のフセイン銅像引き倒し, 少し遠くからみたらこんな感じ [Information Clearing House, Images of War]

米軍戦車に囲まれた人もまばらな広場. 説明文即席拙訳「この写真がベルリンの壁みたいに見える? 赤丸で囲ったところに, 米海兵隊とプレス, それにほんの少しのイラク人が集まって, サダム像を引き倒している. たかだか150人ほど. 広場は空っぽで, 海兵隊に封鎖されている. 海外メディアが陣どっているパレスチナホテルの, 丁度向かいで起きたのはこれだけのことだ. これは周到に演出されたメディアイベントだ. 参加しているアメリカ支持のイラク人たちは, チャラビと自由イラク軍のメンバーで, ペンタゴンの指令で最近イラクに飛んできた連中. チャラビはワシントンさしがね新政権の本命. 銅像の引き倒しは, まるで大衆蜂起かのように宣伝された. この写真をみて, 大衆のように見える? 」下のふたつの写真は, 6日にナーシリヤ南部の町に入ったチャラビと自由イラク軍の将校たちを撮影した写真と, 9日に海兵隊と一緒にバグダッドのまんなかで銅像引き倒し直前に撮影された男. おなじ人物と思しき顔がある.

チャラビというのは, 亡命したイラク人の組織イラク国民会議(INC)の代表で, 自由イラク軍というのはイラク国民会議の兵士らしい. 昨年12月, ハンガリーが元ソ連タッサール空軍基地を使用することを許可し, 1月からはじまっていました. 6日に700人がナーシリヤ入りしたという話もありましたが, ハンガリーから入ったのは 10日までに69人だけだったという報道もあります. ハンガリー以外のひとたちはクェートの米軍基地にでもいたのでしょうか. ところで, 6日の時点でこの人たち蜂起をけしかける工作をするとかゆってました. アメリカばんざーいとテレビで叫んでいた人たちのなかにもいるかもね! 米政府が提供した活動資金の私的流用疑惑などがあり, ＣＩＡや国務省が反対とかあって分裂気味. こんなことで統治なんてできるか. そのへんもふくめて hirakawa さんのWhat's New[2003/4/9]をどうぞ. 「「自由イラク軍」は、さしづめ、未来のアルカイダになるかもしれない」という指摘. まさしく.

先週か, 従軍記者のレポートをみて驚いたことに, 軍人たちまでテレビに群がって見ていた. 24時間戦争中継を続ける CNN だろうか. ブッシュはともかく, 先日のラムズフェルドインタビューをみても, そのある種無邪気なよろこびようはテレビの映像を額面通りにうけているとしか思えない代物. 自分が演出しているつもりだとしても, それをみずから信じこんでしまっているのではないか. 支配者の策略よりも, 支配者の無策の方がもっとおぞましい.

_ 更新遅れ反省

どんどん翻訳が届いています. まず, 翻訳ではないけれど益岡さんの語る立場の略奪, 益岡さんの問題意識がだんだん鮮明になってきたように思います. どうやらマスコミというのは(や, ひょっとして政府自身も)本気で自分たちは「いいこと(ただしいこと)」をしているつもりらしい. まあ, そうでないとこんなに続かんわな. 人は認知的不協和にたえきれないという. しかしその無神経ぶりは, 立場(主語と目的語)を入れ換えると自ら暴露される. これを相対化というのではないか.「人道的介入」が被害者からみれば 9.11の「テロ」となんら変わりない, 突発的にやってくる暴力だということにも気付かない.

チョムスキーが 9.11 直後にだしたコメントの指摘にある, クリントン政権のスーダン首都の薬品工場爆撃をみよう. 他所の国が, 生物・化学兵器を開発しているらしいという理由で, 合衆国の製薬工場を爆撃したらどうなるか. スーダンの場合, それは唯一の工業地帯だったので悲惨な結果を招いた. 医薬品の製造が停止され, 何万人もの人々がマラリア, 結核, その他治療可能な病気で死んだ. さらに, 日本でも云々されているミサイル防衛について「9.11 以降安全保障を巡る事情は本質的に変わった(だからミサイル防衛が必要だ)」という議論があるが, これは倒錯している. 9.11 が示したことは, ミサイル攻撃よりもずっと容易で, かつ根本的に防ぎようのない方法が無数にあることだ. このように, まったく根拠がなく, 倒錯した理屈であっても「防衛」という虚飾で恐怖心を手なずけることはまかりとおる. 恐怖による支配が, もっとも容易な支配方法だから. このように, 9.11 はまさに(それ自体非人道的かつ無謀な)軍事統制を熱望する者への最高の贈物となった.

次に益岡さんの翻訳イラク攻撃に使われた非通常兵器 [Z] 合衆国こそが大量破壊兵器を大量に保持し, 使う意志をもち, 実際に行使している. さらに, ジュネーブ条約のような国際的な法的枠組を破壊し続けている. これを「脅威」と言わずして[後略]. さらに, バグダッドの戦い [Z]. 三週間で首都陥落する政権のどこが「脅威」だったのか.

apo さん編 lovemorgue 訳 アメリカ軍はジャーナリストを殺したがっているのか [Z], kamiura.com のアメリカ軍がそんなことを意図的にやるとは思えないという見方よりも, 情報統制できるなら爆弾一発なんて安いもんだ, という判断とみる方がよほど現実的だと思います. Fisk 翻訳は, asyura にも匿名投稿が. F さん投稿[訳?] 次の日のバクダット, 我々はイラクの政権と闘うためにここにいるのであって、市民と戦うためにいるのではない。しかし私は私の部下を救わなければならなかった Z では未見.

_ あーもう,

混乱してる. なにから手をつければいいんだ? 脳ミソわいてる. 紙にひっついた飴玉みたい.

_ とにかく, 更新せねばリストにどんどん追加. まいった.

田崎さん訳 「イラク戦争 ─ イスラマバードから」そもそも, こんなもの戦争ではない, という正しいツッコミはさておき. 少し引用:

イラクでの公言された目標は、民主国家の樹立だといわれているが、パキスタン、エジプト、シリア、ヨルダン、イラン、またはサウジ・アラビアにおいて大衆から選出された政権をアメリカが容認できるとは考えがたい。 実際、ワシントンが獲得できるのは、今のところ、よくしても恐るべき軍事力に支えられた王政と軍事独裁政権の復活である

そういうこと. 加えて, これはなにも, イスラム圏だけの特長というわけでもない. インドネシアやフィリピンなど東南アジア諸国, コロンビアをはじめ中南米, ... 韓国も, しばらくは軍事政権だった. 日本だってあやしいもんだ.

tfj しまださん訳 征服と無視 (Krugman) [コラム集] 「ブッシュが何かを勝ち取ったときはいつも、それを無駄遣いし、それに対する責任を放棄する」, かの国の国内経済もまずい状況. 意味不明な減税対策でいちばん歓ぶのは, いちばんの金持ちだけ. 社会のタガがはずれている. 無視というと日本語では意図的な感じもするけど, あとは野となれ山となれ, という感じかな. 征服 → 無策, 放置. 焼き畑式というのは, うまくいったもので. ふりかえって日本はというと… やめとこ.

イクバール・アフマドは年数週合衆国を訪れるたびに変化をつぶさに観察して「ニューディール政策, 公民権運動, そして平和運動で得たものをほとんどすべて失ってしまった国」だと言います[太田出版, p.276].

asyura 板 F さん訳(?) 炎が権力のシンボルを圧倒する (Fisk) Z にも Fisk の記事はいくつも追加されているけれど, これは未見. Fisk の同じ記事は, 海亀広場[708]にも. あ, Z では Chomsky の最新インタビュー. invade という単語ですが,「先制攻撃」を国際法の正確な法律用語で呼ぶとこうなるそうです. 要するに侵略. ラミス作クイズを参照. あ, それから亡命チャラビのいかがわしさについては既に Fisk のレポートがある.

_ アフガン

混迷続くアフガンの状況は, オバハン通信の3月分, ペシャワール会 現地の報道からなどをどうぞ. かつてはタミム・アンサリーの文章や Fisk の記事などもあったけれど, 最近は簡潔な事実の報道のみ. もちろんそれだけで, 十分に有益.

チェチェンでも, 戦闘は続く. モスクワでは, これをやめさせようと集まる.

イラクでは

http://www.robert-fisk.com/iraqwarvictims_mar2003.htm

_ why CCCD

なんで DVD でなく CCCD でコピーコントロールか, というと DVD だと再販制度適用外だからだという指摘. 談合ですな. なに, sony も全面以降... Jeff Beck の音質落したらあほ. Epic 版はべつ?

_ indymedia

Indymedia 日本版は無事 japan.indymedia.orgになりました.

_ どんどん

翻訳が. 先日更新したばかりなのに, またぼちぼち整理せんと.

Milan Rai 戦争は終わっていない [Z]

Noam Chomsky トルコとイラク戦争 [Z], 先のインタビューより前のものです. トルコの「民主化」の話以外にも, パレスチナ問題への言及があります. TNN でも, パレスチナ問題に関するごく最近の合衆国政府の不自然に見えるロードマップ(?)に注目しているようですが, 御本人も「ロードマップがいつの間にか消滅してしまうかもしれない。その場合、私はまた「大外れ」の烙印を押される」というのが面白い. チョムスキーの指摘している「国際的に認知された（1967年以前の）境界線」というのは, その「ロードマップ」が求める「最終的にはイスラエルに対し、第三次中東戦争（１９６７年）以降に占領した全地域から撤退すること」と一致する. 国連でさんざん単独反対してきた合衆国が, それなりの理由もなしに方針を転換するとは考えにくい. なにかしら裏があるか, とち狂ったか. いずれにしても, まだまだ血が流れそうな気が. さっそくイスラエルはロードマップに修正要求, いつもの茶番? JPMA のニュース速報によると,「テロが計画されているとして、イスラエル軍は15日までに、ガザ地区を完全に封鎖したと発表。また、16日午前0時から、20日まで、西岸地区も含め、占領地区全てを封鎖する」との情報. ブナ林経由.

Robert Fisk アメリカ人は略奪者の群れから二つの大切な省庁を守った [Z], Untouchable Ministries というタイトルが鋭い. アサド大統領は彼の宮殿にクルーズミサイルを招待するか？ [Z], 一つの文明が八つ裂きになった [Z], Zmag.org でもみつかったものだけ整理しましたが, まだ F 氏の翻訳をみのがしているかもしれません. 見付けたら御一報を. てゆか, F氏ご本人からの連絡を若干期待してしまいます.

John Pilger 人道に対する罪 [Z] こちらでは紹介し忘れてたかも.

_ 雑多な情報

さて, kamiura.com どうも細かい点が気になります. いや, 決して細かいことではないのですが. 最新情報（４月１５日）で「それから米軍が北朝鮮の核施設を空爆することはありません。稼動中の核施設の攻撃は人類に対する犯罪行為で、いくらアメリカであっても正当化はできません。今までに稼動中の核施設が軍事攻撃された例は存在しません」とおっしゃいますが, コリン・パウエルの「イラクで稼働中だった二つの原子炉はなくなった. 停止し, 破壊された」という発言はなんだったのでしょうか. 益岡さんも言及していましたが, ウィリアム・ブルムの「ローグ・ステート(合衆国 国家犯罪全書)」第８章「戦争犯罪者：敵側の、そしてわれわれの」(War Criminals: Theirs and Ours) に引用されています. 原文では, " The two operating reactors they had are both gone, they're down, they're finished." 出典は New York Times, January 24, 1991. この件については, アジア国際通信:「文明」からの「野蛮」に対するホロコースト（下）でも言及されています. 合衆国以外によるものでは, イラクのオシラク(Osirak)原子力施設が, かつてイランに爆撃され, また復活した後にイスラエルにも爆撃されたことがあります. こちらは稼働中だったかどうか, 知りません.

ナオミ・クライン[no logo]の「イラク復興再建」は私営化の隠れ蓑であるには具体的な企業名がずらずら出て来ますが, イラク攻撃でいちばん儲かると噂だったハリバートン社も, 70億ドルの復旧作業, 無競争でゲットした模様. その他いろいろあるけど, 女性兵士救出劇は「大げさなショー」とか, でも、米軍の標的はどう考えても、この３軒の隣の民家だった とか.

_ 御無沙汰

なんにも片付きません. 先日キシ博士と呑んできた, 珈琲を. はったりトーク肴に. 人間喋り足りんとあきませんな. 授業でたりでなかったり, 教科書かったりこっそり試験うけたり, 高熱に喘いだり髪切ったりマターリ進行な日々. 低気圧しんどいねん. それにしても, 調べ物してるとなんでこう横道へそれるのか. そういえば, 英語の試験うけてかえって「あかん, 日常会話がさっぱりわからん(論説とか, 筋のある文章は訊きとれるねんけど)」というたら母親に「あんた, 日本語でも一緒やなあ」といわれてへこんだことがあった. たしかに, 日常会話はさっぱりわからん. すぐ話とぶ.

選挙カーやかましい#

どうも tdiary で日記かくめりっとがないような気もしてきた. 気のせいかな.

_ 新着翻訳文書

益岡さん, シナン・アントーン イラク：非＝解放／思案 [Z], デビッド・エドワーズ 自由イラン作戦 [Z], マリア・トムチック 導師たちとペテン師たち [Z], ジャン・ブリクモン 回帰と抵抗 [Z] (ブリクモンは, 「知」の欺瞞 の著者のひとり), Z 以外にもコロンビア関係で, コロンビアにおける米国側犠牲者の増加, 米国の汚い仕事を請け負って：コロンビア準軍組織とイスラエル. 後者は, より広い文脈でみても重要! さらに, イラク関係をあつめた イラク侵略攻撃について 目次も便利.

某掲示板に投稿された F さん訳 Robert Fisk 記事も, いくつか apo さんとこにまとめてあります. 炎が権力のシンボルを圧倒する, 明くる日、バクダットで, われわれはここに来たのは[…]. Z にない記事ばかりだと思う.

サイード わたしたちの民主主義を返せ [Z] 「わたしたちこそが、みずからの民主主義を回復しなければならない」.

マイケル・ムーア オスカー賞授賞式での、僕のスピーチに対する反響 [Z]

インタビュー「日本のみなさん、アホなブッシュですみません」

Dravidian Drugstore で紹介[2003/04/01(Tue)]されていた Arundhati Roy は Z にもたくさん寄稿しているのですが, 訳のある文章は転載されていないみたい. 話題になっている Confronting Empire は, Z にあります. こちらで音声を聴くことができるという「アメリカとイラクの問題に対するコメント」というのも, Z でよめます. でも途中で切れてる? こちらでは最後まで. もっと最近の文章では これとかこれとか.

そういえば, 寺島さんとこのその他の整理がまだでした. ムーアの「ブッシュ様」は, 一月のこれとは別物やね. ずっとまえのシーン・ヒーリィ[国際刑事裁判所をなぜ拒否するか] 帝国は戦争を望む、正義ではなく [Z] はいまあらためて重要. Robert Fisk トルコ、チョムスキー氏を標的に [Z] は既に apo さん訳もあったけど. こちらでは検閲による起訴を中止せよ, ファティ・タス氏の投獄を阻止せよ＜背景＞, BBC のトルコのチョイムスキー翻訳の出版者、無罪放免されるまでフォローしてあります. 東ティモール問題、Ｑ＆Ａ [Z] は大切な入門編.

_ クルーグマン翻訳にもさらにひとつ追加されていました.

お下品なチェーンメイルを転送したら apo さんが訳まで[4/25(金)参照]つけてくれたそうです.

ストールマンの political articles がおもしろい. かれはいま日本にいるみたいで, 講演が, おとこまえ写真つき.「自由には3つの段階があるようだ」のへんは聴きまちがいみたいで, ちゃんと聴いてきた人のストールマンの講演録を参照のこと.

_ 稼働中原子炉爆撃から脱線

AFP 情報でロシア公官曰く[←リンク修正]「24時間以内にも北でやばいことなるかもしれん」とか, australian 情報で合衆国は北爆撃を計画とか, きなくさい. クリントンも, かつて核施設爆撃を検討していた. イラク攻撃初日にもアフガンで空爆していた米軍なら, 即座には無理でも一週間あれば, 可能だと思われる. もちろん技術的に可能であっても, そう簡単にはできないはず. クリントン時代にも中止された. 合衆国のやってきたことは, 綿密な資料をもとにした国家犯罪全書を参照していただくとして, "ふたつの稼働中原子炉をつぶした" といったパウエル発言の指す事実関係を調べていたはずが脇道.

検索してたらThe Media Propaganda War(メディア・プロパガンダ戦争)という文章を発見. 先のパウエル発言が前後の文脈とか, 他の湾岸戦争時の合衆国政府高官発言云々を網羅した興味深げなもの. しかしざっとみてちゃんと読まず, この五章を含む "The Persian Gulf TV War"(ペルシャ湾岸テレビ戦争)という本とその著者の Douglas Kellner(ダグラス・ケルナー) という人に関心が逸れた. このひと社会学者らしい. 文章リストの題名をみてたら, フランクフルト学派云々, ジェイムスン, ぐろーばりずむ, フィリップ・ディック, ぽすともだん, アレ?と思たら Steven Bestというひとと共著でKevin Kelly's Complexity Theory: The Politics and Ideology of Self-Organizing Systems(自己組織化システムの政治学とイデオロギー)という論文を書いてる. Kevin Kelly(ケヴィン・ケリー)といえば wired 系 ちうか whole earth 系, 独立系オンライン・メディアの台頭 で hotwired がらみの人々について書いたときにも紹介. Kellner & Best の共著論文は, その時ただしがきをつけた, おぞましい自律分散型ぷろぱがんだを批判. にゅーえこのみーバブルといちゃついた「複雑系」系トンデモの批判. まとも.

大雑把なことしか理解でけんおおざっぱな頭やけど, ようするに規制／制御なしの放置ぷれい「新自由主義」では無茶苦茶になるということとちがうん. 銃規制とリバタリアニズムでも紹介した Lessig せんせいの Raymond 批判と通じる. 大雑把ですけど. ついでに Lomborg 関係ではEnvironmentalism[mhuben] 経由Correcting myths from Bjorn Lomborg[info-pollution] のリストをどうぞ. 人口・所得・食糧問題など経済の基本問題については Amartya Sen "Population: Delusion and Reality" を. とかいいながらぜんぜん読むひまない.

上記 Best & Kellner「自己組織化システムの政治学とイデオロギー」批判論文は, ORGANIZATION & ENVIRONMENT Volume 12, Issue 2に掲載されたもののようで, 1999年6月. ケヴィン・ケリーがいろんな具体例を紹介したOut of Controlからスッ飛んでニューエコノミー云々にはまっていることが明らかになったあほ本原著が出た次の年. Best & Kellner 論文は, 翌2000年に「システム理論と複雑系」をテーマにした Democracy & Nature Volume 6 Number 3 に再録されていて, Takis Fotopoulos(タキス・フォトポウロス)のさらに批判的なまとめがついてる. 概要をみると, Kellner & Best は, ケヴィン・ケリーによって「複雑系」は資本経済の「新自由主義」を正当化するためのイデオロギー兵器として使われている と批判している一方で, 社会分析に使えるかもしれない「批判的」な複雑系理論を開発することはできると結論した. その結論を検討したフォトポウロスの主張によると, 最近のシステム理論や「複雑系」云々は, そんな社会分析の道具にもなりえないし, むしろそれは, かんたんに現在の国際市場経済の支配的な社会規範になってしまう傾向を問題にする. 今度はこの フォトポウロス さんに関心が飛んだ.

democracynature.org には フォトポウロス・アーカイヴがある. てゆかこの人, Democracy & Nature 誌の言い出しっぺやんか. フォトポウロスによるチョムスキー・インタビューもあったりする. ん, チョムスキーも編集委員のひとりなんか. いくつか記事も寄稿してる. Takis Fotopoulos には "Towards an Inclusive Democracy" という大著があるらしい. ちなみに片仮名で検索するとアナキズム FAQ がひっかかる. こっちも. どちらも失業率とか, 平均収入の数字が引用されてる. おもしろそうな人.

ところで, ハラブジャ事件, まだイラン説が残っているようです. しかも Pelletiere(ペレティエ) が言ったというのですが, ペレティエというのは, まさに問題のペンタゴン文書[Iraqi power and US security in the Middle East]の著者のひとりです. Glen によると, その根拠は唇が青くなっている写真だけだという. この件を云々するのであれば, ごちゃごちゃいう前に, ハラブジャ以降続いた Anfal作戦を '93年の時点で詳細に調査したヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書[GENOCIDE IN IRAQ] を参照しましょう.

_ あーしかしまったく, こんなものを読んでうろうろしている場合ではない.

ちょこっと相加相乗平均の関係いろんな証明.